J-REITに投資していますか?
J-REITはインカムゲインの得られる資産なので、一度購入したら売りたくないですよね。
だからこそ、底値で買いたい。
安値で買って売らずに済みたい、となるのではないでしょうか。
そこでREITの底値はいくらなのか考えるために、過去の東証REIT指数の推移を調査する事にしました。
また、分配金利回りの推移についても合わせて見ています。
J-REITへ投資をしている方は、一度読んでみて下さい
リーマンショック前後の東証REIT指数
2003年から集計の始まった東証REIT指数は上記のグラフのように推移しています
リーマンショック前の出来事
REIT指数は2007年に高値を付けています。
- 東証REIT指数は2003年3月31日の1000から2007年5月には2600台まで上昇した
- 特に2006年9月から2007年5月は上昇が加速し、2006年7月の1600前後から2007年5月の2600まで上昇した。
- 日本ビルファンド投資法人の利回りが1.9%台まで低下し、10年国債と同レベルとなった。
- この間は、地方銀行をはじめとする金融機関が積極的にJ-REIT投資を開始したことで上昇速度がアップしたと考えられる
不況の中で、地方銀行が収益をカサ増しするためにJ-REITを購入したのが一因だったようです。
リーマンショック後の出来事
この後、サブプライムローン問題が露見し、リーマンショックがトドメとなってREIT指数は下降の一途を辿っています。
- 2008年10月9日、ニューシティーレジデンスがJ-REITとして初の民事再生法の適用を申請 【J-REITの破たんについての詳しい内容は「J-REITの破綻(ニューシティ・レジデンス)、J-REITの実質破綻(日本レジデンシャル) – ファイナンシャルスター」を参照】
- 2008年11月20日に過去最安値の683まで下落した
- 2008年10月~2011年にかけてスポンサーの破たんによるスポンサー変更やJ-REITの合併が多く発生し, J-REIT市場は大きく再編された
2008年にはJ-REITで初めての民事再生法の適用が申請されています。
後ほど別のREITに吸収されるのですが、実質的な倒産です
民事再生法の適用はこの1件だけですが、その後もスポンサー変更や合併が頻発してJ-REIT全体が大きく再編しています。
アベノミクスで急回復
リーマンショック後の2009年から2012年の間は上がりも下がりもせず推移しています。
その後、アベノミクスで金融緩和が始まり、東証REIT指数は急激に上昇しました。
リーマンショック後の1000ポイント前後の時が買い時でした。この1000ポイントが底値の目安となりそうです。
東証REIT指数の分配金と利回り
ここからは、分配金と利回りについて説明します。
東証REIT指数では分配金は分からないため、野村東証REIT ETF(1343)の分配金を調べています。
東証REIT指数との連動性
先に、東証REIT指数との連動性を確認しています。
1343は2009年に運用開始しており、グラフを見て分かるように東証REIT指数と綺麗に連動しています。
ちなみに、1343を選んだのはREIT指数連動ETFの中で最も歴史があるためです。
分配金と利回り
次に、分配金と利回りについて見てみましょう。
緑の棒グラフが分配金。
黄色のグラフが分配金利回りです。(縦軸は右側)
リーマンショック後のデータしかありませんが、2009〜2012年の利回りが4〜6%で最も高くなります。
以降はアベノミクスでREIT指数自体が高くなって利回りは低下していっています。
分配金利回りでは4〜6%の時が買い時となりそうです
また、分配金自体は比較的安定しているため、一度購入すれば利回りは安定するようです。
データ入手元と計算方法
- 東証REIT指数:Tokyo Stock Exchange REIT 過去のレート – Investing.com
- 1343価格:Yahoo!ファイナンス – 株価やニュース、企業情報などを配信する投資・マネーの総合サイト
- 1343分配金:NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信(1343) | NEXT FUNDS
- 株価は全て各月初日の終値を使用。
- 分配金利回りは過去4回(1年分)の分配金から計算
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