【工業簿記】仕損の計算方法は理由とセットで理解しよう

工業簿記の総合原価計算では、材料を追加投入したり、2次加工品が出てきたりします。

その中でも、理解しにくいのは仕損が発生するケースでは無いかと思います。

仕損は造るのに失敗したものなのですが、仕損を原価に反映する計算方法につまづく人も多いのではないでしょうか。

丸暗記したって人、先生怒らないから正直に手を挙げて

今回はこの計算方法をどのように理解すれば良いか解説したいと思います。

仕損の原価計算は次の2ケースに分類されます。

  1. 月末仕掛品より後に発生
  2. 月末仕掛品より前に発生

そして、それぞれ先入先出法と平均法の場合があります。

この2×2の4ケースについてみていきましょう。

1. 月末仕掛品より後に発生

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この場合、月末仕掛品は仕損とは関係無いため、月末仕掛品の原価には影響を与えないのがポイントです。

まず、仕損がある場合は問題文を読み取って、次のような表を作成します。
(材料費と加工費の考え方は同じなので、材料費のみ記載)

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この表を作成してから、右側の原価を計算していきます。

ポイントは左側の原価を右側に反映させる時、月末仕掛品を先に計算する事です。(図の矢印)

月末仕掛品を先に計算する事で、仕損の影響を月末仕掛品に与えずに計算できます。

1-1. 先入先出法

先入先出法での具体的な計算をしてみましょう。

先入先出法では、投入の原価を使って月末仕掛品の原価を算出します。

そのため、下図の矢印のように投入の原価から月末仕掛品の原価を算出します。

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①月末仕掛品:28,800円÷120個×10個=2,400円

完成品は合計額からの引き算で算出します。

②完成品:5,080円+28,800円−500円−2,400円=30,980円

1-2. 平均法

平均法での具体的な計算をしてみましょう。

平均法では、月初仕掛品と投入の原価の平均値から月末仕掛品の原価を算出します。

そのため、下図の矢印のように月初仕掛品と投入の原価から月末仕掛品の原価を算出します。

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①月末仕掛品:(5,080円+28,800円)÷(20個+120個)×10個=2,420円

完成品は合計額からの引き算で算出します。(先入先出法と同じ)

②完成品:5,080円+28,800円−500円−2,420円=30,960円

2. 月末仕掛品より前に発生

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この場合、仕損は月末仕掛品と完成品の両方に影響を与えるため、原価も両方に反映させるのがポイントです。

イメージとしては、下図の矢印のようになります。

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そして、このように原価を反映させるため、投入から仕損の分を引きます。

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これを行う事で、投入原価が仕損の分だけ高くなります。

引き算前:28,800円÷120個=240円/個

引き算後:28,290円÷115個=246円/個

仕損の分だけ投入原価を高くする事で、月末原価と月末仕掛品原価の両方に反映させる事ができます。

2-1. 先入先出法

先入先出法での具体的な計算をしてみましょう。

先入先出法では、投入の原価を使って月末仕掛品の原価を算出します。

そのため、下図の矢印のように投入の原価から月末仕掛品の原価を算出します。

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①月末仕掛品:28,290円÷115個×10個=2,460円

完成品は合計額からの引き算で算出します。

②完成品:5,055円+28,290円−2,460円=30,885円

2-2. 平均法

平均法での具体的な計算をしてみましょう。

平均法では、月初仕掛品と投入の原価の平均値から月末仕掛品の原価を算出します。

そのため、下図の矢印のように月初仕掛品と投入の原価から月末仕掛品の原価を算出します。

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①月末仕掛品:(5,055円+28,290円)÷(20個+115)×10個=2,470円

完成品は合計額からの引き算で算出します。(先入先出法と同じ)

②完成品:5,055円+28,290円−2,470円=30,875円

まとめ

  • 月末仕掛品より後に発生→仕損の原価は月末仕掛品には反映させない
  • 月末仕掛品より前に発生→仕損の原価は月末仕掛品と完成品に反映させる

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