私は小学生の頃にナニワ金融道を読んでいました。
親が持っていた本を勝手に読んでいたのです。
公務員2人を手書きの裏書きで嵌める話など、エゲツない事があるもんだなと思いながら興味津々で読みました。
この経験があってか、おカネに関しては小さい頃からシビアな感覚を持つようになりました。
下手な投資本を読むより、金融の世界を知る事に一役買ってくれる事請け合いです。
そもそもどんなマンガ?
勤めていた町工場が倒産した灰原。
次は金融マンになろうと決意し、最後にダメ元で入った街金、帝國金融で働く事が決まる。
大阪一の金融マンになろうと決めた灰原が、街金のやり口を覚えながら、手強い債務者とやり合う生臭い物語です。
最後の一回は高金利?
これは灰原が最初に捕まえた客に金利を説明するシーンで出てきます。
幼い頃の私は、返済で元本が減る、という流れが分からず理解できませんでした。
このシーンでは次のようなやり取りがあります。
灰原の先輩の桑田が客に対し、金利は月2分(月利2%、年利24%)であり、仮に300万円を借りたら36万ずつ10回返済すればいいと、と説明します。
電話を終えた桑田に「月2分の金利だったら安いですよねー」と質問する灰原。それに対し、36万の10回払いだから最初の1回は確かに月2分だが、2回目以降は元金が減っていくと説明する桑田。それだけで理解した灰原は「最後の10回目は30万に対して6万 実に月2割ということですね」と返します。
元本返済無しならば、確かに月2分なのですが、段階的に元本が減るので実質金利はもっと高い訳です。
記憶に残る話
一番最後のエピソードなのですが、高級官僚である都沢が金貸しのノウハウを取得するために送り込まれてきます。
頭が切れて、ただでさえ扱い辛い都沢なのに、灰原は社長から単にノウハウを奪われるのでなく、ちゃんと弱味を握れと釘を刺されます。
そんな状況で、灰原は船舶絡みの詐欺に巻き込まれて、カネを回収するために都沢と旅に出るハメになります。
詐欺師を探し出しつつ、都沢の弱味を握るシーンはニヤリと微笑んでしまう事でしょう。
読んで欲しい人
これから住宅ローンなどを考えている人、これから資産運用を考えている人など、これまで金融というものに関わってこなかった人には、読んで貰いたいなと思います。
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ナニワ金融道 文庫 全10巻 完結セット (講談社漫画文庫)
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