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マクロ経済スライドの仕組みについてわかりやすく解説(年金問題)

マクロ経済スライドって一体なに?

今回はこんな人に向けた記事になります。

国会で年金問題が取り上げられた時に、この言葉がよく出てきましたよね。

マクロ経済スライドだから、経済状況に合わせて年金額を変えるのかな?

こんな理解をしていませんか?

マクロ経済スライドは、経済という言葉付いていますが、経済はあまり関係ありません。
インフレのみ関係があります)

最も関係があるのは、年金保険料を支払う現役世代と年金を受け取る老齢世代のバランスです。

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出典:マクロ経済スライドってなに? | いっしょに検証! 公的年金 | 厚生労働省

現役世代に比べて老齢世代が多くなると、現役世代の保険料が高くなり過ぎてしまいます。

そのため、人口比率に合わせて年金支給額をコントロールしよう、というシステムです。

人口動態スライドとでも呼んだ方が妥当だと思います

人口動態は急激に変わる事はありません。

いずれ、マクロ経済スライドが実施されるかもしれません。

将来の年金が気になる方は読んでみてください。

保険料負担が高くなり過ぎるのを防ぐ

給与明細をみてもらうと分かるのですが、社会保険料って高いですよね。

この支払った社会保険料の年金部分は、老齢世代の年金支給に使われています。

そのため、現役世代の人数が変わらず、老齢世代の人数が増えた場合、保険料率を上げないと年金制度が成立しません。

実際、ここ数年で保険料率は大幅に引き上げられています。

このままの年金制度を維持してしまうと、現役世代の社会保険料は青天井で上がってしまいます。

だから、インフレを利用して実質的な年金支給額を減らそう、というのがマクロ経済スライドの狙いなのです。

あなたが年金を受給する時、あなたの子供や孫が現役世代となります。

年金が減るのがイヤだと感情的になるのでなく、子供の事も考えなくてはいけません。

インフレを利用して年金支給額を調整する

マクロ経済スライドでは、インフレを利用して年金支給額の調整(減額)を行います。

通常、年金はインフレに連動して支給する事で生活が苦しくならないように配慮されています。

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出典:マクロ経済スライドってなに? | いっしょに検証! 公的年金 | 厚生労働省

マクロ経済スライドでは、上の図のようにインフレ時の調整率を少なくする事で減額を図ります。

インフレ率が1.5%の場合、従来なら年金支給額も1.5%増加します。

しかし、マクロ経済スライドにより増加率を減らします。

現在予定されているスライド調整率は0.3%で、インフレが1.5%の場合、年金の増加率は1.2%となります。

このように、インフレ時の増加率を減額することにより支給額の調整が行われます。

なぜインフレを利用して調整するのか

人間、これまで当たり前に貰っていたお金が減るとなると反発したくなります。

ですが、インフレ率の増加分を調整するという形を取れば、見かけ上の支給額自体は増えます。

年金受給者の反発を買わずに、実質的な支給額を減らすためにこのような仕組みを導入したのだと考えられます。

現にマクロ経済スライドが実施されるのは、インフレの時のみでデフレの時には実施されません。

日本はインフレを利用して、年金システムを維持しようとしている訳です。

まとめ

  • マクロ経済スライドは経済とはあまり関係ない
  • マクロ経済スライドは人口動態との関係が深い
  • インフレを利用して実質的な支給額を調整しようとしている

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