リース業務を行う上場企業は多数あります。
- 芙蓉総合リース
- みずほリース
- 東京センチュリー
- リコーリース
- 三菱UFJリース
- FPG
- JIA
- 九州リース
リース対象は車両、航空機、建物など多岐に渡ります。
基本的に企業活動に必要なものをリースするので、コロナウイルスは悪影響を与えると考えていたのですが、九州リースの業績は好調そのものです。
コロナで自粛の嵐となった2020年4〜6月は前年度比+43.4%の増収です。
九州リースは一体どんな商品を扱っているのだ?と気になり、調査してみました。
こんな人に向けた内容です。
- 九州リースへの投資を検討している
- リース業界が気になる
業績好調の理由は不動産セグメント
2020年4〜6月(2021年1Q)と昨年度を比較したところ、増収の理由は不動産セグメントだとわかりました。
上の図は今年と昨年度の売上高比率を比較した円グラフになります。
2つを比べてみると、今年は①リース・割賦の割合が小さく、代わりに③不動産の割合が大きいことがわかります。
2021年1Q | 2020年1Q | 差異 | |
---|---|---|---|
①リース・割賦 | 4083 | 4199 | -116 |
②ファイナンス | 331 | 372 | -41 |
③不動産 | 3749 | 1025 | 2724 |
④フィービジネス | 112 | 142 | -30 |
⑤環境ソリューション | 256 | – | – |
数値で比較してみても、不動産セグメントの売上高が大きく増加していたことがわかります。
他のセグメントは前年度比マイナスで、コロナウイルスの影響が出ているのでしょう。
2020年3月に「販売用不動産の売却に関するお知らせ」というIRが出されており、土地の売却益が出たために不動産の売上高が大きくなったようです。
当然一時的な売上高増加で、今後は元に戻ると思われます。
とはいえ柱のリース・割賦セグメントは前年度比-3%と小さく、時間さえ経てば少しずつ持ち直していくと予想されます。
リース事業の内訳
個人投資家説明資料(2018年2月)によるとリース事業は大きく次の4つに分かれます。
- 一般リース
- 建物リース
- 再生エネルギー(太陽光発電)
- 航空機リース
規模の大きい航空機リースや建物リースも行っています。
業績の大きな悪化は見られないので、あまり影響は出ていないと思われますが、少々不安は残ります。
以上から、九州リースが好調の理由は不動産の売却のため、建物リースや航空機リースも行っているため、今後影響が出る可能性もあるという結論となります。
ちなみに、一般リースは対象が物品が多く、次のようなものがあります。
主なリース物件 | |
---|---|
情報通信機器 | サーバー、パソコン、ソフトウェア、電話交換機、通信機器 |
事務用機器 | ファクシミリ、複合コピー機 |
工作機械 | 旋盤、マシニングセンタ、射出成形機、鍛圧機械 |
建設機械 | 油圧ショベル、クレーン、ブルドーザ |
輸送用機器 | フォークリフト、バス、トラック、航空機、船舶 |
医療機器 | MRI、CTスキャナ、超音波診断装置 |
商業用設備 | POSレジ、空調設備、厨房設備、自動販売機、什器、遊戯台 |