リスク許容度は資産割合でなく収入から判断しよう
資産運用する時に、自分のリスク許容度がどの程度か聞かれた事ありませんか?
実際のところ、自分のリスク許容度がどの程度か明確に答えるのは難しくないでしょうか?
「資産が500万円あるから、100万円なら投資に回しても良いかな」
こんな感覚ではないでしょうか。
証券会社や銀行がやるアンケートに答えて出てくるリスク許容度でなく、人間の感情を考えた上でのリスク許容度の考え方を公開したいと思います。
リスク許容度は割合でなく金額で考えよう
仮に、あなたが資産の10%を失ったとします。
あなたは、仕方ないなと諦められますか?
仮に、資産が1000万円あったとすると100万円失った事になります。
もう一度質問します。あなたは、仕方ないなと諦められますか?
10%なら大丈夫と思った人でも、金額で言われると諦められなかったのでは無いでしょうか。
人は抽象的な割合というものを直感的に把握する事ができないですが、金額ならば直感的に把握する事ができます。
そして、金額の多寡に応じてストレスに感じたり、大丈夫だと判断したりします。
このような理由から、リスク許容度は割合でなく、金額を基準に考えた方が良いと思います。
リスク許容度の目安は1年働けば回復できる金額
さて、リスク許容度は金額で考える事にしました。
では、その金額はどのように決めたら良いでしょう。
これは個人差がありますが、1年働けば貯蓄できる金額を目安にしたら良いと思います。
損失が出たとしても、最悪1年働けば良いのであれば、笑って済ませられるでしょう。
1年はきついと思う人は半年分にするなど調整して下さい。
リスク許容度は想像以上に低い
ここで、実際にどの程度のリスク許容度があるのか計算してみましょう。
条件は以下のようにします。
- 手取り収入:400万円
- 年間支出:300万円
- 投資対象:株式インデックス
まず、年間の貯蓄額を求めます。
貯蓄額は手取り収入から年間支出を引いて100万円です。
同時にこれがリスク許容度となります。
株式はボラティリティが大きいため、損失割合は50%と仮定しましょう。
損失は元本の50%に限られるため、リスク許容度の2倍まで投資できる事になります。
リスク許容度が100万円のため、200万円まで投資する事ができる訳です。
資産がいくらあっても、これが投資できる限界となる訳です。
投資額を増やすためには
では、どうすれば投資額を増やせるのか考えてみましょう。
まずは、リスク許容度を増やす事を考えます。
これは手取り収入から年間支出を引いた金額となります。
つまり、リスク許容度を増やす方法は実は年収を上げるか、支出を減らすしか無い訳です。
人によって投資に対して感じるストレスは違いますが、実は収入と支出が大きく影響しているかもしれません。
収入と支出によってリスク許容度が異なるのはある意味当然です。
【実体験】結婚でリスク許容度が変わった
独身時代のリスク許容度
独身時代は社宅に住んでいた事もあって、交際費を絞れば月10万円程度は貯蓄できるような家計でした。
賞与も50万円×2回ぐらいでほとんど貯蓄してます。
すると、年間の貯蓄額は220万円となります。
実際、個別株式かつ信用取引をしても特に違和感やストレスは無かったです。
MAXでは個別株式を200〜300万円程度保有していましたが、リスク許容度から考えると問題無い範囲となっています。
結婚後のリスク許容度
結婚してからは、不思議とストレスのせいで個別株式への投資が出来なくなりました。
個別株式のボラティリティは非常に大きいため、運が悪いと損失割合が80%くらいになるかもしれません。
結婚してからは社宅も使えなくなり、一気に年間支出額が増えたため、リスク許容度は130万円程度になっていました。
損失割合が80%とすると、購入できる金額は約163万円です。
独身時代の感覚で投資すると、間違いなくリスク許容度を超えてしまいます。
ストレスに耐えきれず、損失割合の少ないインデックス投資にシフトしていったのですが、ある意味当たり前だったのかもしれません。
リスク許容度とは別に生活防衛資金の確保は必要
生活防衛資金とは、病気や事故、リストラなど万一の時に備えて用意しておくお金の事です。
何かあった時に預金が無いと、嫌なタイミングでリスク資産を売却せざるを得なくなるかもしれません。
そのため、生活費の半年〜2年間を預金や定期預金で保有しておく事をオススメします。
ざっくり2年分くらい用意しておけばいいのですが、色々と知りたい方はこの本を読んでみて下さい。
まとめ
- リスク許容度は割合でなく、金額で決める
- リスク許容度は1年間の貯蓄額
- 投資額を増やすには貯蓄額を増やす必要がある
- リスク許容度は別に生活防衛資金は必要
それでは、明日もいい日になりますように。
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